アクチュアリー正会員に聞くシリーズ、試験対策全般についての記事です!
アクチュアリー正会員に、試験対策について聞いてみました。
その方法は「過去問を研究しまくる!」というもので、以下のとおりです;
それでは見てみましょう。
直近10年の過去問を解く(必須)
コレについては異論ないでしょう。まずは解きます。
できなければ、解法を身体に叩き込みます。それを繰り返すのみです。
よく「3回繰り返せ」といわれますが、この段階ではまず一通り10年分に触れることを勧めます。
解けない問題は解答を覚える
資格試験なので、「合格」してなんぼです。ぎりぎり不合格は、0点と同様、次回再受験です。
今のところ日本のアクチュアリー試験は12月に年1度。それまでまたモチベーションを保ち、計画的に勉強する日々をすごすことになります。
それなら、最初から、暗記することをお勧めします。
アクチュアリー試験の合格率から難易度をみてみよう。
11-20年前の過去問を眺める(余裕があれば解く)
さてここからが本筋です。
過去問10年で勉強した気になってはいけません。
アクチュアリー試験には歴史があるのです。
過去問はタダでDLできますので、遠慮せず古いのも見ましょう。余裕があれば、是非解いてみてください。
あることに気付くはずです。
「あれ、これ見たことある」
「あれ、出題形式変えただけ?」
「あれ、得点でかくね?」
そうです、
☆
なぜか?
答えはけっこう単純で、出題者が「現役の正会員」だからです。
「現役の正会員」ということは、働いてます。試験委員に抜擢されると、その1年は試験作問に相当の時間をかけるそうです。
※経験ないので伝聞で勘弁してください、、、
となると、過去の問題を参考にしますよね?
そのあたりのバランス感覚は、過去問を眺めることによって作問者の思考回路をインストールできる可能性が高いです。
21年以上前の過去問を眺める(余裕があれば解く)
これも同様です。
平成以前の昭和の問題、関係ないと思っていませんか?
試験制度が変わっても、科目が変わっても、過去問を引き継ぐ姿勢は不変です。
数学が2つ?
→以前は数学1,2で途中から統合されたんですよ。
生保数理がない?
→以前は保険数理1,2で途中から統合されたんですよ。
損保数理がない?
→以前は損保コース2次試験「保険(損保)」の範囲だったんですよ。
などなど、歴史を垣間見れます。
KKTは、以前はKKですからね。
いかに試験の負担が増えてきているか、わかるかと思います。
https://nishii-showten.com/business/2018-actuary-exam-advance-life/
重複している問題を特定する
以上、手に入る過去問を眺め、その規則性や出題の傾向をつかんでみてください。
例を見てみます。
生保数理(H24)の小問にこれがあります。
これはテキストにある標準的な、むしろ絶対落としていけない問題です。
一方、H1(平成元年)の保険数学1の小問をみてみると、
本質的に同じ問題が出ています。
いやらしいのは、
H1:5つの選択肢
H24:6つの選択肢で、表現がより複雑になっている
点です。
H1の問題に対し、5つの選択肢の同値な変形を複数とおり経験していないと、H24の問いには即答できないようになっており、なかなかの問題です。
H24では即時払年金を期末払いにしれっと変形させていたり、芸が細かいですねw
☆
もう一つ、数学で見てみましょう。
H10の数学2ではガンマ分布について、最尤推定量を求めるオーソドックスな問題が出ています。
対してH18の数学では、ちょとひねった問題構成になっているのがわかるかと思います。
検定を実施するうえでの計算としてガンマ分布へ従うことを示す必要があり、おそらくここの配点が高いと思われます。
同一の分布をテーマにしつつ、そのアプローチを変えて解答を求めるという、これも事前に予想しないとなかなか対応しづらいものと思われます。
過去問はこちらから取得
http://www.actuaries.jp/lib/collection/
☆
方法を再掲します;
経験上、次のようなパターンは全て網羅することが望ましいと思います;
過去問研究がいかに大事か、お伝えできれば幸いです。
アクチュアリー1次試験科目別合格体験記
過去の経験を書いてみましたので読んでみてください。
過去の記憶ですが、何かの役に立てると思います。転職にも有利になりますし、頑張りましょう。

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