蝦夷鹿くくり罠に挑戦 けもの道に挑む北海道狩猟メモ#2

旅行記

蝦夷鹿猟といえば、単独忍び猟がメジャー。
狩猟初年度の私は、
・鴨撃ちメイン
・くくり罠サブ
として狩猟期間に突入して、幸い鴨撃ちはけっこううまくいきました。

鴨撃ち事始め 北海道狩猟メモ#1
鴨撃ちは最も早く始まる北海道にて、2021年鴨撃ちデビューしました。 ビギナーズラックも相まって予想以上に取れましたので記念にメモ。

さて、サブの蝦夷鹿くくり罠は、、、

ビギナーズラックを全て使い果たし、みごとに一頭、仕留めることができました。
細かいやり取りまで描写してみた、まさに初心者メモです。

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蝦夷鹿くくり罠の準備

鴨撃ちでお世話になったアニキは、
秋が深まる頃に蝦夷鹿のコール猟などもするそうです。

Aボルトも持参してきた今回の猟、
蝦夷鹿は地味に計画していた「くくり罠」にて挑戦です。

もともと、蝦夷鹿はそれなりにその辺を走っているような土地柄で、
私有地内に2箇所、くくり罠設置予定でした。

9月下旬辺りからその獣道らしきところを毎日のように観察し、
足跡をみつけ、
・ここがけもの道、
・通るならここ??
・仕掛けるならここ、
・ワイヤーをかける木はこれ、
・強度は問題ないか、
・止め差しはいけそうか、
・その後の引き出しは行けそうか、

等々、妄想していました。

使用するくくり罠は跳ね上げ式、
「シシカブー」という商品名でシンプルな構造が良いなあと思い、5つ購入。
蝦夷鹿くくり罠
当初は10個購入して5つずつかける予定でしたが、
費用がばかにならないことや、
そもそも初年度のため、5つで凌ぐことに。

ちなみにこのシシカブー、
直径は12センチより微妙に小さいサイズだそうで、
「キレイに踏み抜かないと、まずかからない」
ということで、初心者の私にはちょうどよい試練かなと。

☆ ☆ ☆ 

事前に調べて、
罠に有効な撒き餌も実施。

熊をおびき寄せないようなものとして、
・ヘイキューブ
を嫁オトンに用意してもらい、
定期的にばらまく、ということをやってみました。

※私有地内、許可済

その他、
・タバコを吸わない
・シャンプーをしない
・毎日罠の場所に通う

といったおまじない?的なことも実施。
地元の方には、
「そこら中に牧草あるのにヘイキューブ意味あるんか??」
と言われ、うーん、確かにそうかも、、
とも思いました、、、

けど、バケツに入れたヘイキューブのおかげで、
私自身の汗臭い匂いは緩和されたはず、、、??

そんなこんなで、
鴨撃ちが始まった10/1の午後、
悪戦苦闘しながらくくり罠を5つ架設。
あとは、毎日見回りです。

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ある日突然、、

10/2から毎日、
鴨撃ちの帰りに2箇所の罠を見回りです。

まあ、当然のように何もなく、
メインは「足跡が今まで通りついているか??」
という観察でした。

何回か見ていると、
・サイズの違う足跡
・上りと下り、別の足跡
など、細かい違いが見て取れます。

まあだから何かをするというわけではありませんが、
とりあえずけもの道を阻害するようなことはしていない、
という安心感に繋がります。

あと残念だったのは、
ヘイキューブに食べた後が全く無いこと、、、

それどころか、
雨上がりにはカビが生えてきたり、
たぬーがいじっていたのか、フンが溜まっていたり、、

まったくもう、
ただの散歩になりつつある見回りで、
まあ今期は空振りなんだろうなと、
半ば開き直りムードでした。

約一週間後、

朝から鴨撃ちに出てましたが、
残念ながら4箇所まわってボウズ、、。

それまで好調だった鴨撃ち、
ついにビギナーズラックも途絶えたかと、
現実を受けれ入れつつ、
毎日こなしていたくくり罠の見回りへ。

1箇所目、いつも通り異常なし。
車で移動して、
2箇所目、

、、、あれ、、、??

おかしい、踏み板が、ない、、、??
なんでだろう??

いままで架設の仕方が悪くて、
踏み板が落ちたりずれたりは2回ほどあった。
今回は、踏み板が見当たらない。

あれれ、バネ・塩ビパイプ・ワイヤーもないぞ・・・??
地面にめり込んだ、踏み板固定用の輪っかを見ながら考えていると、、

「がさっ!!」

!?

不穏な音がする、

「ん??」

と、罠を仕掛けた奥の方に目をやると、、、

「がっさ
さっさっさ、
さささ、、、」

おー!

なんか獣おる!

冬毛の蝦夷鹿!

びっこひいたような動き、
こりゃあ間違いない!

角がある!
雄の蝦夷鹿です、、、!

止めさしまで

「かかった!」
急いで車に戻り、
LINEで嫁さんに連絡。

止めさし用の弾と銃を持ってこなければ、、、

もともと、
見回りからすぐに止めさしは考えておらず、
「かかっていたら考えよう」
くらいの感じで気楽にやっていましたが、
ここまで早くかかるとは本当に意外でした。

発見次第、
とどめを刺して、
引き出して解体を即座にするのがあるべき順序かもしれません。

初めての蝦夷鹿、
その場で解体できるわけでもなく、
まして羆の出る北海道。

ここはひとつ、
おちついて後から止めさしするのが良いだろうと判断しました。

幸い、まだ午前8時くらい、
ヘルプを頼めば誰かしらなんとかなるはず。

しかしまあ、Aボルト、こんなに早く入魂することになるとは、
(罠の止めさしだけど、、、)

嫁さん経由で、嫁さんオトンにも加勢してもらうことに。

☆ ☆ ☆ 

山へもどり、
オトンにはいろいろお手伝いしていただくことに。

Aボルト持って、
いざ止めさし。

向こうも必死です、
逃げようとしているのがわかります。

獣道の向こう側に行きたいですが、
こちらに突進してきそうな威嚇を感じます。

なんとか急所を狙えるところへ移動、
いざ、止めさし発砲、したいが、

熊笹が生い茂って、
急所が見えにくい、、、、

近づくと威嚇してきます、
ましてこちらも初めての対峙、
恐怖心が拭えません。

数分にらめっこ、、
おとなしくなったか、首筋が見えた。

心のなかで合掌して、発砲。
狙いが悪かったのだろう、
クリーンキルには至らず、
計3発。

蝦夷鹿くくり罠
かかったのは右前足。

「こんな罠にひっかかる蝦夷鹿いないよなぁ」
なんて言っていたのですが、空弾きもなく、
一撃で仕留めてくれたようです。

蹄のちょい上に、ガッチリと食い込んでます。

固定されたバネを緩め、
ワイヤーを外して、
さて、山から出さねば、、、

蝦夷鹿くくり罠

一人ではとてもじゃないけど引きずることさえできないサイズ、
山からの引き出しはオトンに手伝ってもらうことに。

蝦夷鹿解体、初体験

※けっこうインパクト強めなので、写真は載せません※
えっさほいさと、150キロはありそうな雄鹿を解体の場所へなんとか運びました。
さぁさぁ、メインイベント?の解体はこれからです。

解体用のハンガー、
今年使えるとは、、、

アキレス腱に切り込みを入れ、
マニュアル通りにハンガーを通します。

予め作ってもらっていた、
解体用の鉄棒器具にロープを通し、
動滑車の原理ですいすいと上がる、
はずが、

なんと、
鹿が大きすぎて、頭が地面についたままです、、

やむなし、その状態で解体開始です。

☆ ☆ ☆ 

ところどころ、パラコードで固定しながら解体スタート。

ちなみにナイフはモーラナイフのみ、本当に準備不足なままでした、、、

蝦夷鹿解体についてはこちらで予習しましたが、

なんといいますか、
いろいろと状況がちがうので、
あまりこの本で知識は活用できず、、

「大バラシしたらシーツにくるんで一晩吊るしておく」
等々書いてありましたが、
気温はまだ高いですし、
それに熊来たらどうする??

というわけで、
知識がなかなか使えずに、
目の前の蝦夷鹿と戦うしかないんですね、、、

手袋はいて(道民は手袋「はく」んです)、
さあやるか。

お腹をすぱっと、、
ん、これが腸か?
結束バンドでぐっと縛れば安心というのはこれか、、!

内蔵をぐっと出してみる、
出てこない、、
もうすこし下まで腹を裂いてみる、
ゴロンと出てきたのは、
・ハツ、レバー
・胃袋
・腸
などなど。

よっしゃ、あとで調理したるぜ、
と、とりあえずはポリバケツへ。

さあ皮を剥ごう、
アキレス腱あたりから切れ込み入れて、
あとはぐっと引っ張ればびゃーっと皮が剥がれ、、、
ない、、

皮どころか、切れ込みすらイマイチ、
それもそのはず、この蝦夷鹿くん、
皮下脂肪たっぷり蓄えた冬仕様になってるんですね、、

ナイフがすぐに切れなくなり、
悪戦苦闘。

見かねた嫁オトン、どこぞへ電話し始めた。

「おー、今何やってる?おー草刈り?
実はよ、ムスコがよ、蝦夷鹿とったのよ。
んでよ、ちょっと捌くのてつだってけねぇか??」

30分後、地元のベテラン猟師さん登場!


おーオンタでねぇか、
やー今年の若いん中で一番早いんでねーか、
わけぇのは鴨撃ちばっかりでよ、
鹿あんまし取らねぇんだよな、
やーしっかしすげー脂な、これな、

どれよ、どことんのよ??

こんなつるさんくても、
背中から割っちゃえばええんよ、
ワタヌキなんかせんよ、

早口で聞き取りにくいですがなんとかコミュニケーション、
足とか全部欲しいですと伝えると、


おめぇほんとに全部食うのか??
まあいいけどよ、

ほれ、ロース、でけーなぁ、

俺なんかロースと腿くらいしかとらんよ、
まーよ、年に50頭くらい取ってるとよ、
好きなところだけとりゃあええんでねって思ってよ、
まあでも初めての獲物だもんあ、

ほれ、後ろ足、

やー、これなー、
メンタだったらもっとうめえんだよな、
メンタとれたらにくやっからよ、

罠よ、何よ?
くくりだろ?
跳ね上げ式?
おーよーとったのー、

ほれ、足もうひとつ、

あ、熊肉くうか?
んじゃあとでな、

あーこの足はやめたほうがいいな、
血走ってるな、
この足にかかったんだべ?
そだべ?

角どーするよ?
やーりっぱな角だなー、
こいつは4歳くらいなんでねーの?

ギゴギゴギゴギゴギゴギゴギゴギゴ、

ほらよ、
あーアバラとるんだっけか?

カンカンカンカンカンカンカンカン、

よーっしゃこんあもんだべ

来ていただいて約2時間ほどでバラシおわり、
背ロースなど重要なお肉はほとんどお任せでした、、、。
ありがたいことです。

その方のやり方は、、
・一晩水につけて血抜き
・できれば夕方と朝に水換え
というわけで、
ベテラン流のやり方に従ってやってみます。

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蝦夷鹿肉のボリュームすごい

翌日、精肉作業に入ります。

解体して外していただいたのがこちらの背ロース、でかい、、、
しかもキレイに外されていて、周りの筋をキレイにしてすぐにでも食べられる感じです。
蝦夷鹿くくり罠
もも肉など、後ろ足中心に精肉していきます。
アキレス腱とスネ肉は煮込んででみようかと。
蝦夷鹿くくり罠
アバラは焼いたり煮込んだり、サイズが大きいです。
蝦夷鹿くくり罠

精肉作業はそこまでハードでもなく、
なんとか午前中に終わりました。

実際にバラシから精肉作業やってみるとわかりますね、
全部の部位をくまなくもれなく活用するのは、
ド素人にはかなり難易度が高いです。

バラシの段階から、
足部隊・内蔵部隊・背ロース部隊、
くらいにフォーメーション組めたら最高ですが、
いつかかるかわからない獲物ですから難しいです。
(そもそも今年は空振りと思ってましたので、、)

鹿バラシの簡単振り返り、

・ナイフは沢山用意する
・できればお湯も用意
・取る部位は細かく決めておく
・お手伝い頼める方にはお願いする

くらいでしょうか。
細かく言い始めたら切りないですからね、
それだけ奥が深いです。

焼いても、煮込んでも

背ロースともも肉切って、シンプルに塩胡椒で焼いて食べました。
この日のランチは鹿ステーキ。

あれ、背ロースってこんなに硬いのかな??

処置が悪かったのか、
焼きすぎたのか、

硬めで癖のある風味です。

これが雄の蝦夷鹿か、、、??

蝦夷鹿くくり罠

もう一つは、アキレス腱煮込み。
ラシャッスの本に倣って、
適当にアレンジして煮込んでみました。

岩塩やハーブ類はあるはずもなく、
塩コショウとオリーブオイルで一晩漬け込み、
あとはクツクツと煮込みます。
量があったので、少しずつ食べていくと、
3日めくらいでそれはそれは美味しい煮込みに仕上がりました。
蝦夷鹿くくり罠

定番の炭火焼には背ロース。

とてもお世話になった嫁さんファミリーへ感謝の振る舞い、
背ロースと鴨を用意しました。

シンプルに塩胡椒で炭火が美味しいですね。

蝦夷鹿くくり罠
料理については、これからゆっくりお勉強しようと思います。

蝦夷鹿くくり罠

来年も、蝦夷鹿とりたいなぁ、、
またアキレス腱の煮込み食べたいなぁ、、、

なんて思いながら、来シーズンの猟期が待ち遠しいのでした。

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それではこのへんで。
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